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昔は、門屋の上に屋根がのっていた。訪ねてきた人は、そこで立ち止まり、待つことができた。今の門扉は外からの人を拒否するような側面が強く出ている。それは、自分と他者が共有する空間を切り捨ててしまうかのようである。
家をつくるとき、竹原氏は門の高さを重要視している。
「『門は人の顔が見えるぐらいの高さ(1200〜1300mm)にしましょう』と建て主さんに言うんですが、『乗り越えられませんか』などと心配されるんですよね(笑)」
この高さだと門を挟んで外の人と話ができ、人を迎えるという大切な行為も自然にできる。今はインターホンで来客を確認し、門の防犯システムを解除するだけのことが多い。
最近は打ち水もしなくなった。かつては来客の予定があると、ちょうどその時間に水が引き加減になるよう、門の前の道やアプローチに打ち水をしたものである。
「こうした行為は『今日、私はあなたを待ってますよ』という印だったんです。呼び鈴を鳴らさなくっても、訪ねていいとわかるようにね」
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